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(赤江珠緒)ええっ? あのジョニー・デップさんが『シザーハンズ』でやっていたような。あの感じ?(町山智浩)それを見るとたいてい黒い服を着た人が真っ白なメイクをして目の周りを黒く塗っている、そういうキャラクターがかならず出てくるんですよね。それは『カリガリ博士』から来てるんですよ。(山里亮太)もし、その映画を見ていても、これを読んでからもう1回見ると、最初に感じた怖さと違う怖さを感じたり、むしろ怖さが増したりするわけですよね?(赤江珠緒)なるほど。ホラーってそういう日常にも転がっているものなんですね!(町山智浩)100年前なんですよ。そういうことをね、ずっと書いていて。あと、最初のゾンビ映画っていうのがあるんですね。それはね、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画で。これは1968年の映画なんですよ。で、ゾンビってゆっくりと死体が歩いてきて。で、人を食べて、それで頭を撃たないと倒せないっていう決まりがあるじゃないですか。それが最初に作られた映画が『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画なんですよ。(町山智浩)そうなんですよ。理由が全然わからないという。そういったものを集めています。(町山智浩)そうなんですよ。そういう話をね、たくさん集めて1冊の本にしたのが『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』っていう。怖い映画にはわけがある。どうして怖いのか?っていうと、その当時、なにが怖がられていたのかとかね。そういったことを論じていった本がこの『怖い映画』ですので。これをぜひ読んでいただきたいですが、リスナーの皆さん、5名様にプレゼントします。(町山智浩)そう。突然家事をしなくなっちゃうとかね。子育てをしなくなっちゃうんですよ。これ、最大のホラーですよ!(町山智浩)その頃はアメリカ軍はテレビ記者とかを全部、ベトナムに入れちゃってたんですよ。(町山智浩)働いてますよ(笑)。ええと、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』という本が出まして。これ、スモール出版さんから出たんですけども。もう本屋さんに並んでると思います。これを5名の方にプレゼントしたいんですけど。(町山智浩)今日はですね、プレゼントがあります。新しい本が出ました。2週連続で新しい本が出ました。(町山智浩)それまではね、ゾンビってあったんだけど、怖くないものだったんですよ。ゾンビってね、不思議なことにね、「死体を蘇らせて働かせる」っていう伝説があって。あんまり怖くないんですよ。(町山智浩)世界最初ですよ、ほとんど。これね、著作権が切れているんで、ネットで簡単に見れるんですけども。サイレント映画ですね。1920年の映画。だからぴったり100年前の映画。(町山智浩)それこそホラーですよ。それがホラーなんですよ。それね、僕は最初に見た時になんだかわからない映画だったんですよ。この『ポゼッション』って。ただ、その後にDVDが出た時に監督がずっと解説していて。「いやー、俺ね、家に帰ったらカミさんにね、急に『別れる』って言われて。理由が全く分からなくて。あまりにも怖かったから映画にしました」って言ってるんですよ(笑)。(町山智浩)そうそう。ああいうメイクとかあの動きであるとか、あと背景がですね、ティム・バートンの映画ってかならずその背景の建物とかがゆがんでるんですよ。ぐにゃぐにゃくにゃって。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』とか、そうですよね。それはもともと『カリガリ博士』から始まってるんですよ。(町山智浩)ただね、この映画を全然知らなくても見てみると「どこかで見たことがある映画だな」と誰でも思うと思うんですよ。というのはね、たとえばティム・バートンという監督がいますけど。『シザーハンズ』とか『バットマン』とか『ビートルジュース』、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』などの映画を撮っている人ですね。これはもう誰でも、そのうちのどれかは見たことがあると思うんですけども。(町山智浩)そう。それで戦場の残虐な瞬間がお茶の間に放送されちゃったんですね。で、アメリカはそれ以降はやってないんですよ。ベトナム戦争で大失敗したから。だから湾岸戦争でもイラク戦争でも現場で爆撃されてグチャグチャになった人とか。アフガン戦争とかでも全然、映像が出てこないじゃないですか。あれはね、規制してるんですよ。それはベトナム戦争で記者を全部入れて見せちゃったもんで。それで反戦運動が起こったからなんですよ。(町山智浩)内容はですね、僕がすごく好きな怖い映画をですね、それはなんで怖いのか? なんでこれが重要な映画とされているのか? みたいな話を9本の映画についてしているんですけど。たとえばですね、『カリガリ博士』っていう映画ご存知ですか?で、ベトナム戦争で一番すごかったのはその、直接的な残虐な映像を……人間の体が破壊されるのをテレビで、お茶の間で。日本でもですよ? 僕、子供の頃に覚えてるんですけど。日本テレビ放送してたんですよ。夜、日曜の深夜に。そういう異常な状況があったのでゾンビっていうのはまあ、グチャグチャな内容じゃないですか。あれが当時、非常に普通だったんですよ。テレビで見るとやってるものなんですよ。(赤江珠緒)えっ、その現実とどこかリンクしてしまうところがあったんですか?(町山智浩)そうそう。元々ゾンビっていうのはそういうものだったらしいんですよ。カリブ海の方の話で。でもこの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画から人を襲う怪物になっていったんですね。で、この『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていうのはその当時、1968年にものすごくヒットしたんですよ。それはどうしてか?っていうと、実はベトナム戦争があったからなんですよ。ベトナム戦争のニュースがアメリカのテレビでずっと放送されてたんですね。(赤江珠緒)いや、ごめんなさい。『カリガリ博士』? ちょっと存じ上げないです。で、「なんでだろう? 誰か男がいるんじゃないか?」って探してみると、どうも異様な怪物とその自分の奥さんが愛人関係にあることが分かっていくっていうホラー映画なんですね。『ポゼッション』っていう映画は。グチョグチョの怪物とね。それでなんでこんな映画を撮ったんだろう?って思ったら、これは監督のアンジェイ・ズラウスキーっていう人がポーランドの人だったんだけども。アメリカで映画を撮ろうという話になってニューヨークに行って、その準備をしてて。それでポーランドに帰ってみたら突然、奥さんに「あんたを好きじゃないからもう別れる」って言われたという実体験をそのままホラー映画にしているんですね(笑)。(町山智浩)それで『カリガリ博士』という映画が100年前の映画であるにも関わらず今現在までずっといろんな映画に真似され続けていて。たとえばですね、『マトリックス』とかの原点でもあるんですよ。『インセプション』とか。そういったものも全部『カリガリ博士』の……まあネタバレになっちゃうんであんまり言えないんですが、その影響を受けていて。「ああ、ここから全てが始まったんだ!」っていうのがわかる映画なんですね。(町山智浩)そうなんですよ。なんで怖かったかがわかんないのに怖い映画ってあるんですよ。たとえばね、『ポゼッション』っていう映画が最近、再公開されて。これ、結構昔の映画なんですけど、きれいなプリントで再公開されたんですけども。これね、出張に行っていた男が家に帰ってくるといきなり奥さんに「もうあんたのこと、好きじゃないから別れるから。出ていくから」って言われるんですね。(町山智浩)そう。「えっ、なんで? 俺のどこが悪いんだよ? 何が問題なんだよ?」って言っても「あんたにそれが分かったら、私はあんたのところから出て行かないわよ」みたいなことを言うんですよ。謎解きみたいになっちゃうんですよ。「ど、どこが悪いの?」「わからないの?」とか女の人って言う時、あるじゃないですか。ねえ。「わからないからダメなのよ」っていう。
町山智浩さんが2020年4月21日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中で海外ドラマ版『ウォッチメン』を紹介していました。. (町山智浩)映画にも。ただ、日本の人は知らないですよ。アメリカだと丸見えなんですよ。だからね、アダルトですよ!(町山智浩)すごくね、量子力学的な存在というものになっちゃうんですよ。すごく難しいんですけど。だからはっきり言うと神みたいな存在です。なんでもできるんですよ。全ての物質は原子でできてますけど、全ての原子の組成とかをいじったり、時間を変えたりすることができるので。時間を超えたりすることができるので、ほとんど神なんですよ。で、この人は全身が青い姿をしてるんですけど、神だから服を着てるのは変ですよね? 神様なのでね。「神様のその服、誰が作ったんだ?」っていう問題になるわけだから。なのでこのドクターマンハッタンはいつもフルチンなんですよ。(町山智浩)そう(笑)。直球にアダルトなんですけども。この人、丸出ししたままね、話はベトナム戦争の頃の話で。1960年代後半で。スーパーパワーを持ったその神のような存在になったドクターマンハッタンがベトナム戦争に参加して、アメリカがベトナム戦争で勝っちゃんですよ。で、ベトナムもこの世界ではアメリカの州になっちゃっうんですよ。現実とは違うんですね。だからもうひとつの時間の軸に流れていくんですよ。それで、ベトナムをアメリカが占領してしまったものだから、逆にソ連との対立が激しくなるんですね。それでソ連とアメリカは核戦争の危機が近づいてくるんですよ。その時、もう1人の超人がいまして。その人はスーパーパワーは持っていないんですけども、ものすごく頭がいいんですね。それで大金持ちなんです。オジマンディアスという名前なんですが。(町山智浩)それでもう1本、ご紹介するのも刑事物なんですけども。刑事物なんだけど、スーパーヒーロー物でもあるというね、両方が組み合わさったものなんですけど。『ウォッチメン』というテレビドラマなんですが。それを紹介したいんですが。これはね、『ウォッチメン』っていうのは元々、原作がありまして。これはね、大変なアメリカンコミックだったんですよ。まあ、イギリスのコミックスなんですけども。1987年に出た作品なんですが。アラン・ムーアという人が描いたんですけれども。それまでのそのアメコミっていうのはだいたい読者が子供を対象として考えてたんですね。ところが、これはそうじゃなくて完全に大人向けのものなんですよ。どのくらい大人向きかって言うと、もう中身はもう政治とセックスと暴力なんですね。(町山智浩)で、その人がそのアメリカとソ連の核戦争を止めるためにはどうしたらいいのか?っていうことで、「宇宙からの侵略者が来たっていうことにすれば人類はひとつになって戦わなければならなくなるから、核戦争が終わるだろう」ということで、宇宙からの侵略者をでっち上げちゃんうんですよ。で、ニューヨークを襲わせて何百万人もそれで殺しちゃうんですよ。(町山智浩)もう全然、子供が理解できないような内容なんですね。で、ただこれで、アメリカンコミックっていうのはそれまでのような「マントを着てタイツを履いたスーパーヒーローたちが悪者をやっつける」というものじゃなくなったと言われてるんですよ。元々、そうじゃなかったところに進んでいたんですけども、この作品で一気にガッと、なんというか文学作品ですとして評価されるという事態になったのがその『ウォッチメン』だったんですね。で、これはそれの続編になるんですけども。この『ウォッチメン』というのはものすごく難しくて複雑でややこしい話なんで。その話を説明しますと……『ウォッチメン(Watchmen)』っていうのは「ウォッチする」だから時計の「Watch」ではなくて「監視する人」ってうい意味なんですよ。舞台がオクラホマというアメリカで最も遅く州になったところなんですね。オクラホマっていうのは元々ね、アメリカ中のインディアンの人たち、先住民の人たちから無理やり土地を奪って、そこに住まわせていたところなんですよ。荒野なんです。何もないところなの。だからもう、「インディアンのお前ら、ここは畑になるいい土地だからみんな出ていけ! お前らはこの荒れた土地に住め!」っていうことで押し込んだところなんですけど。ところが、だんだんアメリカで移民が増えてきて、人が住むところがなくなっちゃったから、そのインディアンの人たちが住んでいたオクラホマを「ああ、やっぱり俺たち、住むところがないから俺たち白人に寄越せ!」って奪っちゃったんですよ。(町山智浩)「監視する人たち」という意味で。これ、具体的には2人の監視者が出てくるんですね。そのうちの1人がドクターマンハッタンという名前の超人なんですけども。彼はその核実験の副作用で時空を超えたエネルギー体みたいな存在になってしまった人なんですよ。で、どこにでも存在することができるし、過去と現在と未来の同時に存在してるんですよ。(町山智浩)そう。恐ろしいんですが、その彼、オジマンディアスが言うには「これは地球の平和のためだ。戦争を防ぐためなんだ。共通の敵を持てば人類は戦争を止めるだろう」っていうことで宇宙からの侵略者をでっち上げるっていう話なんですね。それでそのオジマンディアスという大金持ちの天才とドクターマンハッタンというスーパーパワーを持った神のような存在が地球を監視していくという話なんですね。で、その後の世界がこのテレビシリーズで描かれるんですけども。じゃあ、そういう『ウォッチメン』によって見張られているんだから、世の中は良くなってるのか?っていうと、全然良くなっていないという。そういう話でね。(町山智浩)でね、フルチンさんも描いてあるんですよ。それで、映画化もされているんですけど、その時もちゃんとフルチンさんは映っていたんですよ。(町山智浩)まあ、酷い話なんですよ。それでそこのオクラホマのタルサという実在の街が舞台なんですが、主人公は婦人警官なんですね。で、これ写真があるんですけども、この黒人の女性が婦人警官で。レジーナ・キングというアカデミー賞を取った女優さんがやっていますけども。この人はね、いつもマスクをして顔を隠して、名前を隠してシスターナイトっていう名前で刑事をやってるんですよ。(町山智浩)この世界では警察官はみんなマスクをかぶってヒーロー名を名乗って警察活動をしているっていう世界なんですよ。みんながね、スーパーヒーロー名みたいなのを持っていて、本名は絶対に語らない。仲間同士でも自分の本名は言わないんですよ。だからね、みんなマスクをしているから、今のアメリカみたいですよ。
(赤江珠緒)ええっ? あのジョニー・デップさんが『シザーハンズ』でやっていたような。あの感じ?(町山智浩)それを見るとたいてい黒い服を着た人が真っ白なメイクをして目の周りを黒く塗っている、そういうキャラクターがかならず出てくるんですよね。それは『カリガリ博士』から来てるんですよ。(山里亮太)もし、その映画を見ていても、これを読んでからもう1回見ると、最初に感じた怖さと違う怖さを感じたり、むしろ怖さが増したりするわけですよね?(赤江珠緒)なるほど。ホラーってそういう日常にも転がっているものなんですね!(町山智浩)100年前なんですよ。そういうことをね、ずっと書いていて。あと、最初のゾンビ映画っていうのがあるんですね。それはね、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画で。これは1968年の映画なんですよ。で、ゾンビってゆっくりと死体が歩いてきて。で、人を食べて、それで頭を撃たないと倒せないっていう決まりがあるじゃないですか。それが最初に作られた映画が『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画なんですよ。(町山智浩)そうなんですよ。理由が全然わからないという。そういったものを集めています。(町山智浩)そうなんですよ。そういう話をね、たくさん集めて1冊の本にしたのが『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』っていう。怖い映画にはわけがある。どうして怖いのか?っていうと、その当時、なにが怖がられていたのかとかね。そういったことを論じていった本がこの『怖い映画』ですので。これをぜひ読んでいただきたいですが、リスナーの皆さん、5名様にプレゼントします。(町山智浩)そう。突然家事をしなくなっちゃうとかね。子育てをしなくなっちゃうんですよ。これ、最大のホラーですよ!(町山智浩)その頃はアメリカ軍はテレビ記者とかを全部、ベトナムに入れちゃってたんですよ。(町山智浩)働いてますよ(笑)。ええと、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』という本が出まして。これ、スモール出版さんから出たんですけども。もう本屋さんに並んでると思います。これを5名の方にプレゼントしたいんですけど。(町山智浩)今日はですね、プレゼントがあります。新しい本が出ました。2週連続で新しい本が出ました。(町山智浩)それまではね、ゾンビってあったんだけど、怖くないものだったんですよ。ゾンビってね、不思議なことにね、「死体を蘇らせて働かせる」っていう伝説があって。あんまり怖くないんですよ。(町山智浩)世界最初ですよ、ほとんど。これね、著作権が切れているんで、ネットで簡単に見れるんですけども。サイレント映画ですね。1920年の映画。だからぴったり100年前の映画。(町山智浩)それこそホラーですよ。それがホラーなんですよ。それね、僕は最初に見た時になんだかわからない映画だったんですよ。この『ポゼッション』って。ただ、その後にDVDが出た時に監督がずっと解説していて。「いやー、俺ね、家に帰ったらカミさんにね、急に『別れる』って言われて。理由が全く分からなくて。あまりにも怖かったから映画にしました」って言ってるんですよ(笑)。(町山智浩)そうそう。ああいうメイクとかあの動きであるとか、あと背景がですね、ティム・バートンの映画ってかならずその背景の建物とかがゆがんでるんですよ。ぐにゃぐにゃくにゃって。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』とか、そうですよね。それはもともと『カリガリ博士』から始まってるんですよ。(町山智浩)ただね、この映画を全然知らなくても見てみると「どこかで見たことがある映画だな」と誰でも思うと思うんですよ。というのはね、たとえばティム・バートンという監督がいますけど。『シザーハンズ』とか『バットマン』とか『ビートルジュース』、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』などの映画を撮っている人ですね。これはもう誰でも、そのうちのどれかは見たことがあると思うんですけども。(町山智浩)そう。それで戦場の残虐な瞬間がお茶の間に放送されちゃったんですね。で、アメリカはそれ以降はやってないんですよ。ベトナム戦争で大失敗したから。だから湾岸戦争でもイラク戦争でも現場で爆撃されてグチャグチャになった人とか。アフガン戦争とかでも全然、映像が出てこないじゃないですか。あれはね、規制してるんですよ。それはベトナム戦争で記者を全部入れて見せちゃったもんで。それで反戦運動が起こったからなんですよ。(町山智浩)内容はですね、僕がすごく好きな怖い映画をですね、それはなんで怖いのか? なんでこれが重要な映画とされているのか? みたいな話を9本の映画についてしているんですけど。たとえばですね、『カリガリ博士』っていう映画ご存知ですか?で、ベトナム戦争で一番すごかったのはその、直接的な残虐な映像を……人間の体が破壊されるのをテレビで、お茶の間で。日本でもですよ? 僕、子供の頃に覚えてるんですけど。日本テレビ放送してたんですよ。夜、日曜の深夜に。そういう異常な状況があったのでゾンビっていうのはまあ、グチャグチャな内容じゃないですか。あれが当時、非常に普通だったんですよ。テレビで見るとやってるものなんですよ。(赤江珠緒)えっ、その現実とどこかリンクしてしまうところがあったんですか?(町山智浩)そうそう。元々ゾンビっていうのはそういうものだったらしいんですよ。カリブ海の方の話で。でもこの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていう映画から人を襲う怪物になっていったんですね。で、この『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』っていうのはその当時、1968年にものすごくヒットしたんですよ。それはどうしてか?っていうと、実はベトナム戦争があったからなんですよ。ベトナム戦争のニュースがアメリカのテレビでずっと放送されてたんですね。(赤江珠緒)いや、ごめんなさい。『カリガリ博士』? ちょっと存じ上げないです。で、「なんでだろう? 誰か男がいるんじゃないか?」って探してみると、どうも異様な怪物とその自分の奥さんが愛人関係にあることが分かっていくっていうホラー映画なんですね。『ポゼッション』っていう映画は。グチョグチョの怪物とね。それでなんでこんな映画を撮ったんだろう?って思ったら、これは監督のアンジェイ・ズラウスキーっていう人がポーランドの人だったんだけども。アメリカで映画を撮ろうという話になってニューヨークに行って、その準備をしてて。それでポーランドに帰ってみたら突然、奥さんに「あんたを好きじゃないからもう別れる」って言われたという実体験をそのままホラー映画にしているんですね(笑)。(町山智浩)それで『カリガリ博士』という映画が100年前の映画であるにも関わらず今現在までずっといろんな映画に真似され続けていて。たとえばですね、『マトリックス』とかの原点でもあるんですよ。『インセプション』とか。そういったものも全部『カリガリ博士』の……まあネタバレになっちゃうんであんまり言えないんですが、その影響を受けていて。「ああ、ここから全てが始まったんだ!」っていうのがわかる映画なんですね。(町山智浩)そうなんですよ。なんで怖かったかがわかんないのに怖い映画ってあるんですよ。たとえばね、『ポゼッション』っていう映画が最近、再公開されて。これ、結構昔の映画なんですけど、きれいなプリントで再公開されたんですけども。これね、出張に行っていた男が家に帰ってくるといきなり奥さんに「もうあんたのこと、好きじゃないから別れるから。出ていくから」って言われるんですね。(町山智浩)そう。「えっ、なんで? 俺のどこが悪いんだよ? 何が問題なんだよ?」って言っても「あんたにそれが分かったら、私はあんたのところから出て行かないわよ」みたいなことを言うんですよ。謎解きみたいになっちゃうんですよ。「ど、どこが悪いの?」「わからないの?」とか女の人って言う時、あるじゃないですか。ねえ。「わからないからダメなのよ」っていう。
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